2021年の干支は丑(うし)。株式市場にはその年の干支に関連する相場格言が存在する。
丑年の相場格言はなんと「つまずき」
相場格言はアノマリーを指している。アノマリーとは「何とも説明しづらく、論理的な説得があるわけではないが、どういうわけかそうなる」というものだが、市場の丑年アノマリーでも年央に天井となり、その後は下落するという傾向がある。
丑年の日経平均株価は1950年以降、年間騰落率平均マイナス0.05%
午(うま)年はマイナス5.04%という圧倒的悪さだが、それに次いで2番目の悪さである。(いちよし証券調べ)
アジア通貨危機など年央が相場の天井になった年が多いのが特徴のよう。
来年も新型コロナウイルスの感染・ワクチン効果など、感染症影響の行方で相場が左右されるだろうというのは察しがつく。
2020年の株高はなんといっても、世界各国の相次ぐ金融緩和・財政出動によって支えられたというものだろう。
感染者が増えれば、国がお金を刷るので株価が上がる。というなんとも皮肉な株高となった。
しかしそれも実体経済の先行きが悪いからこその政策である。
実体経済の回復が見えてくれば、政策は引き締めに動く。そうなればただでさえジャブジャブと言われているいまの過剰流動性による株高も終焉だ。
2021年は夏に東京五輪が控えている
しかし、第3波が押し寄せている今、コロナ再拡大という難問もある。この感染症再流行真っ只中、そもそもオリンピック・パラリンピックなど開催できるのか問題もある。感染状況によっては中止もあり得るだろう。ワクチンはイギリスなどで承認されているが、投与された人の中にはアレルギー反応を起こした人もいるそうだ。そうなるとアレルギー持ちの人は投与できない可能性がある。ワクチンも万能ではない。
五輪開催中止ということも充分想定に入れておくべきだ。仮にそうなれば当然、日本国内は五輪特需もなくなる。日本の株価にとっては大きな重しになるだろう。
「子(ね)は繁栄」という相場格言の通り、日経平均株価は上昇し、世界から見捨てられていた日本株が注目され、にわかに投資ブームが起こっている気配がするようになった2020年。
しかし、嫌なアノマリーが控える2021年。
どうも一蹴できない不安がよぎる。
皆さんは2021年の株式市場、どのような相場展望をお持ちですか?
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