ESGマネーが日本に来ない

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参考記事↓(Bloomberg)

ESG Weekly: ESGマネーが素通りする日本、「三重苦」にあえぐ
世界の株式市場がESG(環境・社会・企業統治)への傾斜を強める中、日本の個人投資家が自国の企業を対象とするESGアクティブファンドをほぼ素通りする状況となっている。背景にはESG関連にとどまらない日本株の三つの構造問題がある。

ESGに乗れない日本株

世界ではESG投資が主流になりつつあります。
しかし国内マーケット、強いては日本の個人投資家たちは、
日本のESGファンド・ESG関連企業には投資しないという選択をしているようです。

記事によると日本国内で販売されているESG関連のアクティブファンド大型ものは4本、
純資産はいずれも1000億円越えです。
アセットマネジメントOneや野村アセットが運用しているファンドです。

とはいえこれら大型ファンドの中身、投資先は海外株が中心です。

日本株で運用するESGファンドとなると、最大でも400億円。(野村アセット:脱炭素ジャパン)
一気に小さい小粒なファンドになっているわけです。
「三井住友・日本株式ESGファンド」に至っては14億円。
これをファンドと呼んでいいのかというレベルで小さいです。

なぜこんなに日本企業が「ESG」という投資界隈のムーブメントに乗れていないのか?
日本企業がESGに積極的ではない、というわけではないという。

ESGが基準じゃない

そもそも日本の個人投資家がESGという基準を
「投資先選定の切り口にしてるのか?」という問いがあります。

Yesとは言いにくい、どうやらそうではないようです。

最近はYouTubeなどでも「投資・資産運用」を語る動画はたくさんありますね。
その中で、「ESG」を切り口にした動画に出逢いますか?
私はなかなかお見受けしないです。
気候変動対策やサプライチェーン対策・人権保護など多岐にわたるESG基準を見るの辛いですからね。
そもそも統一基準や指標がまだないですからね。

つまり日本の個人投資家はESGがどうこうではなく、
その市場が強いかどうか?」を重視しています。

そう考えると過去3年のパフォーマンスは、日本が劣勢であるという事実があります。

「TOPIX33%上昇」というパフォーマンスに対し、
世界の代表的指数「MSCI・ACWI」は66%
「S&P500」に至っては90%上昇。差がありますね。

この事実を知ってか否か。
投資先は日本より海外、強いては「米国株」が最善。
との認識が個人に広がっていると記事にあります。

リブラ・インベストメントの佐久間康郎社長の言葉は
日本の個人投資家の現状を物語りつつ、少し悲しくも感じます。

〜「個人は投資に際して過去の実績を重視する傾向があり、ESGに関係なく日本を見限ることがトレンド」〜

米国は強い。は事実。

さらにAmazonなど近年の成長著しい米国の代表的な企業群は、
5兆円越えのフリーキャッシュフローを毎年生み出すという驚愕の事実があります。
ただの米国バブルではないと言われる所以の1つでしょう。
営業でしっかり儲かっていて、かつ現金もしっかり作っているということです。

ESG推進にはお金がかかります。
いかに研究開発・投資を行えるかも重要で、その資金が米国企業であれば生み出せると
考えられているわけです。いや少なくとも「日本企業よりは確実に稼ぎ、そして投資する」
と投資家は考えるわけです。

米国企業と違った懸念点が日本にはあるわけです。
それは、日本企業は稼いでも「投資」ではなく「内部留保」に向かう
という傾向が強いということです。

コロナショックが起こった2020年3月以降、
日本企業は順調に「現預金」が増加。9月末時点で321兆円という大台にあります。

なぜここまで日本企業は溜め込むのか?
確実なこれといった理由は分かりません。各々各企業の事情もあるでしょう。
リーマンショックや過去の日本バブル崩壊の経験則もあるのかもしれません。
今回のコロナ感染で、痛手を負ったこともあるかもしれません。

事業の関係で一定の留保が必要な会社もあるでしょう。
しかし、そもそも日本企業は溜め込み癖があります。

上がモジモジで当てにならない

とはいえ此度の「ESG」関連に限れば、政府の本気度が伝わらないという理由もあるようです。

米国もそうですが、特に欧州では
各国政府機関、ECB・欧州委員会など、
政府機関が積極的に環境政策・ESG関連に資金投入している様子が伺えます。

一方日本では、ESGの掛け声はありつつも、
東京都が環境債を発行したとか、COP26での発言の一部切り抜きといった具合程度で、
とにかく目ぼしいものがないという現状です。

とにかく政府がこれといってパッとしません。

「脱炭素」というワードは使うが具体例がない。かつ、資金投入がない。

これをすれば「税優遇」やら、こういうことに「補助金」やらで、
とにかく企業頼みかつ間接的で、直接投入がないんです。

あくまで先人は切らない事なかれ主義。

そのため企業は、ただでさえコストが高く、確実な利益・リターンが不明瞭なESG関連事業なのに、
その上バックアップが心もとないのであれば・・・というふうに舵を切れない状況です。
全集中なんてできるか!という具合に。

ESGでも後続組に

日本はただでさえ、「気候変動」という問題に関して関心が低い国です。
「人権」や「SDGs」でさえ、欧州に比べれば関心は低いです。
島国ならではでしょうか?ダイバーシティということにも少し特異性があるように思います。

多人種共存とか、有色人種とか、貧富の差とか、サステナビリティとか、
とにかく色々ありますが、
欧州や米国で聞くような「ESG」「SDGs」論調が日本人にはいまいち響いてない気がします。

とにかく日本は「物事の捉え方」・「感性」・「考え方」が独特な国なように思います。

とはいえこれがビジネスでは悪い方に働く懸念があります。

このままだと世論や政府の後押しもあり、なおかつ潤沢な資金がある
米国・欧州企業群にESG関連事業でもお株を奪われ、
ますます日本株が後続を追うだけの「オワコン」に。

貯蓄から投資へ

掛け声ばかりで、個人どころか企業も、そして政府も、預貯金から抜け出せていない現状です。

ESGムーブメントを味方につけ、日本経済の上昇へつなげるには結局
企業が工夫して、成長するしかありません。
しかし資金は集めにくいですが。

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