【銘柄探求】オキサイド

投資
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オキサイド。つい最近まで全く知らなかった企業です。

IPOすることも知りませんでした。
しかし、そのバックボーンを知るともう興味しかありませんでした。

そんなこれからが気になる会社、オキサイド。ご紹介します。

研究者から経営者へ

まず本社があるのは、山梨の最北端、北杜市
山梨県内では最も大きな自治体だそうですが、写真を見て瞭然ですが会社がある土地はまさに田舎。

会社HPより

すぐそこに大きな山、会社の近くには川。
なんだかとてものんびりした雰囲気を感じます。

会社を設立したのは古川保典氏。

2000年に始まった国家公務員兼業制度利用者第1号として、オキサイドを設立したそうです。
つまり「元国家公務員」
無機材研究所というところに勤めていたそうです。(現:国立研究開発法人物質材料研究機構)
ここの研究員だったのが古川氏。

「光学単結晶」という素材の製造技術の開発。
こんなことをやってのけた優秀な研究者ですが、
実用化するとなると多額の投資が必要で正式採用する会社がなかったそうです。

結局自らオキサイドを興し、経営に乗り込むわけですが研究者として一流でも経営はど素人。

「経理も営業も人事も、ましてや株もさっぱり」

という状態だったそうで。

それでも、大手商社の出資・山梨の結晶製造装置会社からの装置優遇・社屋も間借り。
そんなところまで話が進んだところでの、商社との出資比率で噛み合わずの商社撤退。

さらには親会社の製造会社の経営不振。

受難続きですが、技術力は折り紙付
技術力を知り、開発の委託を請け負います。NTTからも当時から要望があったそうです。

結晶の製造はとにかく難しく、大手企業でも小指の爪の先ほどの大きさのものが作れる程度。
しかしオキサイドは手のひらサイズのものを製造。
そしてNTT子会社と資本提携。

経営が乗り出します。

地域の支えもありました。

「山梨からベンチャーを育てたい」自治体の産業振興課の後押しがあった。
福島から縁もゆかりもない山梨へ来た社長を応援したかったのかもしれない。
そして山梨は「水晶」の国内有数産地
オキサイドの成功は、そのまま地域振興になるのだ。

集う技術・人材

いい会社には何かと集まる。

光学単結晶はとにかく多額の投資が必要で、採算を取るのが大変なもの。
そのため、やってみたけど撤退という事例が多いそう。

そして撤退していった研究員時代の人たちを集める。

  • 光学単結晶製品事業買収
  • 製造装置事業開始
  • 海外展開

今では、単結晶製造に止まらず、デバイス・モジュール・レーザー製品
素材〜最終製品まで扱う。

現在は売り上げの6割強が海外

国の研究機関由来の高い技術力、光学という専門性の高い分野、
そして製造工程の川上〜川下まで扱う会社ということで、顧客から開発の新たな要望が多い。

自動運転・5G・量子コンピューター・固体電池・・・

可能性を感じざるを得ない。

開示情報から

IPOに当たって業績予想が開示されています。

直近3年分ですが、順調に右肩上がり。

2022年2月期については予想ですが、売上高は42億円

オキサイドは光学事業。光学関連製品を開発・製造・販売している会社です。

ですが、製品の用途が異なるということで事業を3つに分類して説明しています。

光計測・新領域事業

単結晶技術・光学分野コア技術の新用途、新製品立案、開発、試作。
小規模案件ビジネスとのこと。

2021年2月期の売上高は525百万円
比率としては15%と言ったところ。

2022年2月期はほぼ横ばいの524百万円を見込んでいるとのこと。

とはいえこの事業が中核と言っても過言ではないと思われる。

というのも、この事業での開発成果を元として、事業化・量産化に至ったのが残りの2つの事業。

半導体事業

2021年2月期売上高は1724百万円の見込み。
売上高の半分近くをこの事業で生み出しています。
前期比から見ても34.4%増加とのこと。

製品の新規販売とともに、メンテナンスに関する売り上げが今後加わるとのことで
2022年2月期も増収、前期比34.5%増:売上高2318百万円を見込んでいる。

半導体市場はとにかく需要が厚く、半導体不足が深刻。
コロナによるライフスタイルの変化、そして加速する5G需要。
オキサイドも半導体装置メーカーからの引き合い・受注が今後も増えそうだ。

量産タイプのレーザー販売が下半期から好調とのこと。

ヘルスケア事業

2021年2月期の売上高は、1324百万円

医療機器の需要が厚いとのこと。

品質アップに取り組み、それが奏功して大手ユーザーでのシェアアップがあったとのことで、

2022年2月期は増収を予想。

前期比8.5%増、1437百万円を予想。

営業利益10%以上・増収率20%以上が目安目標

費用に関しては

2021年2月期は、

  • 289百万円(減価償却費)
  • 1083百万円(人件費・労務費)

2022年2月期は、

  • 325百万円(減価償却費)
  • 1172百万円(人件費・労務費)

さらに12億円を投じて、新工場:山梨第4工場を着工計画中。
稼働・計上開始は2023年2月期の見込み。

2021年2月期は、半導体事業のレーザー開発がひと段落し、コロナ影響もあり、
研究開発は少しペースダウン。
とはいえ、研究開発費も156百万円

設備投資・人件費ともに、負担増はありますが
変化の早いかつ需要の多い半導体事業がありますから、
断続的な攻めの経営、先行投資は必要でしょう。

事実2021年2月期は見込みとして、
売上高は16.6%増、営業利益は162.6%増、
経常利益は163.1%増、当期純利益は227.4%増
となっています。

半導体事業のレーザー販売開始
ヘルスケア事業での、品質向上・大口ユーザーのシェアアップ

が大きく寄与したようです。

懸念点

オキサイドのビジネスでは、季節性の影響はない。

しかし、
製品の販売単価が高い高額製品が多いこと
売上高の75%を特定取引先5社で占めていること
業界動向により、売り上げなどが変動すること

以上のことを懸念点としてあげている。

私見まとめ

光学分野という、文系の私にはさっぱりわからない世界でしたが
会社としては非常に面白いなという感想です。

まず、生粋の研究者がなんやかんや苦戦しつつも経営に乗り出し、
研究者仲間や自治体の人たちと協力して、
採算の取りずらい事業で「グローバルニッチ」のシェアを獲得し、
山梨のベンチャーとして上場まで果たす。

ストーリーがもう面白い。

そして世界的な半導体需要。
これからの世界の変化には欠かせないものでしょう。
技術力は申し分ないでしょう。

ここからどこまで成長するのか、楽しみです。

株式会社オキサイド | 豊かな未来を光の技術で実現
オキサイドのフィールドは高機能光学単結晶・素子とそのモジュールの開発と製造。小さくてもグローバルニッチ企業、それがオキサイドのチャレンジです。

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