【個別銘柄探求】IPO銘柄:ブロードマインド

投資
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今回は2021年3月26日にIPOを果たした
「証券コード:7343 ブロードマインド」を調べてみました。
アフターコロナと言われるこのご時世に上場する会社は一体どのような事業をしているのか?

概要

事業内容が色々と書いてありますが、業種としては「保険業」に分類されています。

ですがやはり目を引くのは、そのライセンスの多さですね。

「生保・損保・少額短期保険の代理店業務」
「住宅ローン代理店業務」
「金融商品仲介業」
「銀行代理業」
「経営コンサル」

どんだけだよ、と突っ込みたいですがこれはまさにこの会社のアピールポイント。

フィナンシャルパートナーという仕事

この会社の社長、伊藤清氏のメッセージには「フィナンシャルパートナー」というフレーズが使われています。このかたは元保険会社の方のようで、2002年にこの会社を設立したそうです。

「商品販売だけでなく、お客様のニーズに添ってあらゆる情報を提供して課題解決をする」

という想いが会社設立の根底にあるようです。

金融に関する業務のライセンスを色々と取っている理由はここにあるようです。

ブロードマインドという社名も「自由闊達」が由来だそうで。

あらゆる金融サービスをワンストップで提供することができる、というのがこの会社の売りです。

金融関連コンサル・ファイナンシャルアドバイザー集団というイメージでしょう。

アメリカで隆盛している「IFA」の日本版ですかね。

事業内容

そんな会社の実際のお仕事ですが、ご覧の通り「金融関連」は手広くやってます。

顧客は個人・法人ですが、顧客の要望などから課題解決をする「コンサル」、商品などを提供する「商品仲介」、アフターサービスと続きます。

アフターサービス用のカスタマーセンターはしっかり設置しているようです。
「売って終わり」だと本当にただの保険屋ですからね。

個人・法人・資産形成層・富裕層など顧客も幅広いですが、顧客数は順調に増えています

生保・損保に関しては提携先は主要会社ばかり。
代表が元保険会社ですからこの辺はさすがです。

事業内容としては「保険や証券の商品提案」、「住宅ローンの提案」など
お馴染みの業務があるようです。

「不動産」という括りの事業ですが、どうやら「富裕層向け投資不動産」の商品提案のようです。
それも日本ではなく、「アメリカ」の不動産
子会社にテキサス州の会社があったので何かと思ったら、現地に不動産専門の子会社を置いています。
子会社を通じてテキサス州の物件を取得→日本の顧客に提供、という流れのようです。

テキサス州といえば、今注目の場所です。
確か、イーロンマスクも会社の本社を移していたはずです。(違っていたらすみません)
シリコンバレーの起業家たちが最近「カリフォルニア離れ」しています。
税金や家賃が高いのが主な理由ですね。
テキサスは今、人口の多さ・広大な土地・安価な燃料代など
いろいろな理由で、起業家・投資家から注目されています。
しっかりトレンド押さえてビジネスしてますね。

さまざまな業務があるわけですが、あくまで代理店であり仲介業。
提案や紹介・説明、「金融関連の相談」であり相談時点では料金は発生しません。
その後の購入・取得というフェーズに進んで初めて会社の利益につながります。

個人顧客に関していえば「ライフプラン作成」が主だった仕事です。

実際は保険頼み?

と、ここまではHPの「お客様向け」ページを見て、綴ってみました。

問題はここからです。

「手広くやってんな〜」という感想は置いておいて、実際会社の営業成績的にどうなのか。

まず、「東証マザーズ」に上場したわけですが、
資金調達したお金は「認知度向上のためのマーケティング」「人材確保」に使われるようです。

やはり、認知度は重要です。
専門家として顧客に頼ってもらってなんぼの仕事ですから、認知度・そして信頼感は重要です。
上場を果たして一定の信頼は増すでしょう。
あとは主に個人顧客からの認知度が大切です。

というのもメインターゲットは「一般所得水準層」
会社としては「国内全世帯の7割」と考えているようです。
単純に考えて人口で言えば8000万人越えがターゲットになる?
LINEの利用者数とほぼ同等ですね。

事業は「フィナンシャルパートナー事業」
”保険・住宅ローン・資産形成・資産運用・企業財務対策など
ファイナンシャルプランニングに関するコンサル事業”
ということでまとまっています。

営業担当たちの顧客との入り口は「架電」
アポ取りはみんな一緒ですね。地道です。
架電は私もやってましたが、大半は即ブロですよ・・・
ただ、大手生保などと業務提携しているため、
ある程度の「見込み客」がリスト化されているようです。
この点は負担軽減かつ契約まで行きやすいかと思われます。

生命保険や住宅ローン借り換えが、主と見てもやはり主要顧客は「20代〜40代の家族層」
現役で働くファミリー層ですね。

目を止めざるを得ないのはやはり売上構成ですね。

8割近く占めるのは、「生命保険」

「その他」の部分は、企業財務コンサル事業でしょう。
金融知識などのセミナーを開催しているようです。

株式市場でも保険業に分類されていますから、あくまで今は「保険代理店」色が強いです。

生命保険は、売った初年度はもちろんですが、継続的に手数料が収入として入ってきますからやはり「安定収益源」の役目がありますね。

証券分野は難しいかもしれません。
現在も売り上げ構成比1.6%しかありませんが、「手数料引き下げ」真っ最中ですから、
運用収益からのフィーにでもしない限り売上寄与は難しいでしょう。
現在は債券・投信ともに「販売手数料・信託報酬」が収益のようです。

不動産分野の方が見込みはあるでしょう。
一件の取扱金額が大きいですし、アメリカ物件であれば売却益が期待できます。
米国不動産市場は絶賛盛り上がり中です。
ブロードマインドが進出しているテキサス州は、ここ数年は注目度が高い市場ですので、売却益が見込めます。

顧客数を着実に伸ばしている点は評価できます。

新規顧客は年度ごとにばらつきますが6年連続で「6,000」前後の新規顧客を獲得しているのは営業の頑張りでしょう。

既存顧客をしっかり掴んで着実に定着させている点も良い点かと思います。

一方売上高に関しては、いわゆるベンチャー・スタートアップのようなイケイケの右肩上がりとはいっていません。

堅調な成績という感じでしょう。

主だった売り上げが「保険の手数料」ですから、手数料がそんなにいきなり伸びるなんてことは想像しにくいです。バンバン保険売ってもそれは「顧客本意」にはなりませんから、フィナンシャルパートナーの性ですね。

営業成績よりも、顧客からの信頼を高める経営の方が良いでしょう。
長くお付き合いできる信頼関係の構築が必要な商売ですね。

その点、顧客数を着実に伸ばしているのは「好印象」です。

社員育成

気になったのは、このブロードマインドで働く社員です。

詰まるところFPな訳ですが、
社員ごとに得意分野があるでしょう。
不動産なのか保険なのか証券なのか・・・

ですがこの会社の業務上、広い範囲を知識でカバーする必要がありそうです。

どのようにそんな専門性のある社員を育成するのか

会社方針は「優秀な新卒社員を採用・育成」
営業部門は6割が新卒採用3年で1人あたり営業利益を黒字化するという体制を整えています。

商品知識と、ファイナンシャルプランニング知識を
同時に育成する必要があるFPを3年で育てるというのはなかなか大変です。

とはいえ、今後も毎年15〜20人採用予定とのこと。

よほど新卒育成プログラムに自信があるようです。

ワンストップソリューションに自信

この会社の1番の売りは金融サービスを1社で完結できるという点です。

家計の相談、保険の相談、住宅ローンの相談、資産運用相談
全て異なる担当で行っていたことを、

1社で完結して行う。

この点が他者との差別化となる、と考えているようです。

市場規模

対象顧客は主に20〜40代の世帯層

1280万世帯という推計のうち、ブロードマインドの契約数は4.1万世帯

主要顧客だけで考えても十分伸び余地がありそうです。

市場の成長性

各々の商品の市場はどうでしょうか

会社の見立てでは

  • 保険商品は依然として代理店からの加入率が高い
  • IFA経由の預かり資産は2兆円突破(主要証券会社5社)
  • 住宅ローン融資残高は右肩上がり
  • 預かり資産残高も120億円突破(当社)

ということで、見立ては明るいです。

ワンストップ仲介業社が少ない

仲介業者として見ても、

  • 損保代理店
  • 生保代理店
  • 金融商品仲介
  • 銀行代理

これを全て行なっている競合会社は国内にわずか5社

メインターゲットも必ずしも一致しないとのことで、優位性はありそうです。

コロナの影響

コロナの影響にも触れていますが、

医療保険に対する注目の高まり、新しい生活様式に対応するプランニング
この辺りが新たな顧客・契約の獲得に寄与しそうです。

そして、営業のオンライン化です。
生保会社などもオンライン営業に乗り出しましたが、
これはやはり今まで足を運べなかった地域にも進出できるということで、プラスに働きそうです。

成長戦略

成長戦略は大切です。

上場後の成長をどう示しているのか?

人材と広報

まずは人材です。

コンサルティングにおいては、ナレッジ化を掲げています。

既存顧客の情報や、社内の優秀なコンサルタントのアプローチ法や提案の仕方などを、情報共有・育成に活用する。

コンサルの質の底上げですね。これは特に特筆する対応ではありません。

課題は広報です。

ブロードマインドのアポイント獲得は9割近くが業務提携先からの供給です。
これは提携先頼みで、経営としてはあまり好ましくないでしょう。

社単独の見込み客獲得率を上げたい。
そのための認知度アップが必要です。
単独獲得率は現在は8.5%

広報宣伝でどれだけ認知度を上げるか、
そして会社が掲げる「フィナンシャルパートナー」という存在の理解を促す必要もあります。

ITサービス提供

  • ブロードトーク
  • マネパス

2つのサービスを2019年から提供しているようです。

ブロードトークはオンライン商談システム
マネパスは資産形成など、金融商品の試算ができるサービスのようです。

ブロードトークは営業の活性化・最適化ですが、
マネパスは宣伝も含めてうまく使えば、認知度アップに寄与しそうです。

50代以上への提案力

長期視点として、現在の主要顧客20〜40代世代が「リタイア世代」になると、
高齢顧客が増えます。

ライフプランニングは年齢も考慮すべき要因ですし、
生活や仕事の変化に対応して、提案にも変化が必要です。

そのため、50代以上の世代への提案力強化を掲げています。

具体案には「IFA活用」「不動産提案」が掲げられています。

老後・退職金・独立・相続という問題がありますから、
現時点からリタイア世代に対する営業を強化して、事例やナレッジを蓄積する必要があるかと思います。

プラットフォーム化

金融サービスの提供を通して、蓄積した知見などを元に
「機能のパッケージ化」を目指しているようです。

仲介業者のプラットフォーマーを目指すと言ったところでしょう。

これだけ広い範囲をカバーするFPですから、「FP向けのアドバイス」というのはいい商品になるかもしれません。

調達資金活用について

最も資金を使うのは「マーケティング」です。

まずは認知度向上でしょう。
それは結果的に提携先に頼らない「顧客獲得」につながります。

テクノロジー投資も同程度行われます。
マネパスは顧客との接点になりうるでしょう。
フィナンシャルパートナーとのアクセス環境になります。

専門人材の獲得は成長する上では不可欠でしょう。

いずれにせよ、もっぱら現在の課題は「認知度向上」です。

成長見込み

具体的な数値などでは示されていませんが、
2024年ごろをメドとして「新規事業」のローンチが見込まれています。

先程のプラットフォームです。
「仲介業者の課題解決支援」とのこと。

このプラットフォーム構築までいけるか、
この事業をどこまで収益化できるか、
これで成長性はかなり変わるかと思います。

リスクは新興Fintech

リスク要因が最後に挙げられていますが、
最も気になったのは「Fintech企業の競合化」です。

金融テクノロジーの進化で消費者の行動変容・意識変化がありうる。
金融サービス仲介業の創設に伴い、競合の増加も考えられる、というもの。

会社見解としては、
ブロードマインドのような業務横断をするには、
それ相応の法規制順守・コンプライアンス体制構築が必要で、
そう簡単に乗り込めるものではない

金融サービス仲介業として競合が増える可能性はあるが、
当社が主とする生命保険分野では業務は限定される見込みで、
脅威となる見込みは低い

と言ったもの。

確かに、という感じですが
例えばSBIやLINE、楽天と言った会社が同様のビジネスを行うとなると、
認知度からかなり劣る可能性は高いです。

少額短期保険は若年層でかなり利用が進んでいます。

ブロードマインドは20〜40代のファミリー層を得意先としていますが、
晩婚化や独身志向という若者が増えている現代では、
少額短期保険を入り口に若年層を囲い込まれる可能性も考えられます。

どのように差別化、定着させるか。
今後の経営の行く末に注目です。

⚠️ステマではありません。

ご参考までに。ではまた。

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