ヤマダ電気でみなさんご存知のヤマダHDが決算発表、そして自社株買い発表です。
この内容が衝撃的で話題を掻っ攫っています。
発行済み株式の23.9%、2億株。
1000億円を上限に自社株買いです。
22年3月期決算
まずは今期決算。こちらは下方です。
売上高は7.6%減少
営業利益は28.6%減少
時短営業、来店客数の減少、物価上昇も響いています。
「巣篭もり需要」もすでに通りすぎ、みなさん家電は買わなかったという感じですね。
23年3月期予想開示
来期見通しを「未定・開示せず」という企業が多い今のご時世ですが、
ヤマダは出してきました。これだけでも投資家からは好感触です。
売上高は4.6%増収
営業利益も12.5%増益
経常利益7.9%増益
という増収増益見通しを出してきました。
なんとも強気。この「来期強気見通し発表」だけでも翌営業日は「買い」だったでしょう。
さらに配当も18円据え置きというのもなかなかにサプライズです。
利益面が悪いことは今年はほぼ見えていたので、減配もありえたはずです。
悪い材料をあげるとすれば直近3ヶ月です。
1-3月期(4Q)の連結経常利益は前年同期比50.7%減の97.2億円
売上営業利益率は前年同期の3.8%→1.8%に悪化しています。
衝撃の自社株買い発表
とはいえ直近のことがどうでも良くなる発表です。
自社株買いです。
5月9日から来年23年5月8日までの期間で、
1000億円上限に買う!と発表です。
発行済み株式の23.9%です。小数点打ち間違えたのかと思いました。
確かに発行済み株式が9億6千ほどですから、確かに2割ほどとなると確かに2億株とかになります。
なんということでしょう。
間違いなく今年最大規模でしょう。
さらに時価総額が3800億円ほどの会社に対して、
1000億円分の買いです。3分の1会社買うようなものです。
大金が眠る会社
かねてよりヤマダHDは株価が下落基調でした。
これといった理由は不明です。
・大塚家具買収が嫌気されたのか
・株主優待改悪が嫌気されたのか
・ご高齢の会長・社長が心配なのか
・そもそもヤマダ電機が近くにないのか
挙げれば正直キリないですが、私が思うにやはり競合会社ではないかとも思います。
ヤマダの他に
・ビックカメラ
・ケーズ電気
・コジマ
・エディオン
という競合が勢揃いです。
一概に一緒とはいえないかもですが、電気屋さんといえば名前が上がる企業でしょう。
そして、ここ5年の株価を比較すると・・・

ヤマダさん1人負けです。
これは一目瞭然ですね。
いかに「市場に見放されていたのか。」
この状況を会社役員たちは我慢ならなかったのではないでしょうか。
怒りの自社株買いに見えてきますね。
ヤマダさん、すでに急騰中
すでにPTS時間外取引で、「446円」ということで15%近く上げています。
あのソフトバンクの「1兆円自社株買い」でさえ、発行済み株式で言えば14%ほどでした。
23%は相当インパクトがあります。
そしてヤマダは自社に5000億円を超える利益剰余金つまり内部留保があります。
時価総額をゆうに超える利益を溜め込んでいるわけです。
今回の自社株買いが好感されていることをきちんと受け止めてもらい、
今後もこういった投資・株主還元に対して、前向きな動きをしてもらえるようになるとより良いです。

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