米国株を取引するなかで、「AT&T」というアメリカの通信会社があります。
MLBを見る方には馴染みあるのではないでしょうか?
大谷選手がいるエンゼルスの中継が増えてから、MLBの中継映像に
「AT&T」の文字がまぁよく映ります。さすがアメリカの通信大手。
と、それは良いとして。
今回AT&Tがスピンオフします。
それに伴って、株式の付与があるのですが、、、。
「え、株式が一般口座に移るの???」という衝撃がありましたのでこちらに備忘録。
つまるところこうなる
1:AT&T・WBD株は、一般口座に強制移転。
2:一般口座に移った場合、売却時は確定申告。(取得価額や利益分は自己計算)
3:端数分を現金受け取りしたら、それも確定申告。
ホールドしてる分にはそこまでめんどくさくはありません。
今回のイベントでは1=1のスピンオフではありませんので、
どうしても1株にならない分(端数)があります。
なので、端数に当たる分は口座に現金が振り込まれます。
これは確定申告です。
スピンオフとは?
上場会社の中にある「事業部門」を新しい会社として上場させます。
日本もカーブスHDの事例がありますが、日本では稀です。
今回はAT&Tのメディア部門「ワーナーメディア」がスピンオフの対象です。
さらに今回はワーナーメディアとしての上場ではなく、
「ディスカバリー」と統合します。
ワーナーメディア+ディスカバリーで、
「ワーナーブラザーズディスカバリー(WBD)」として上場します。
AT&Tとは?
サラッとここでAT&Tを知っておきましょう。
一部では、というより投資家からは「オワコン・クソ株」なんて言われることもありますが、
未だ大企業であることに変わりありません。
20万人をこえる雇用を抱え、多国籍・ワールドワイドにビジネスしているコングロマリット企業です。
情報通信・メディア事業がメインです。
固定電話・携帯電話・インターネット・データ通信・情報通信のソリューションビジネス
IP放送・BS・ケーブルテレビ・TV番組の制作、放送・映画制作、配給・出版・デジタル広告
というように、もう「通信系・放送系」は全部やってます。
今回のスピンオフ対象である「ワーナーメディア」はメディア事業の中核でした。
しかし投資回収がままならず、はっきりいって”お荷物事業”になっていました。
投資会社からの圧力もあり、今回”切り離し”ということになりました。
今後の動き
今回AT&T”1株”に対して、WBD”0.24株”が付与されます。
そして1株に満たない分は現金付与です。
権利日は日本時間4月9日(土)午前5時です。この時点で保有していれば付与対象になるようです。
AT&T株を特定口座に保有している場合は、この後「一般口座」に払い出し(移動)します。
払い出し後に株式付与など処理が行われます。
(NISA口座で保有しているのであれば、払い出しはありません。)
私の場合70株AT&Tを特定口座で保有しているので、
一般口座に払い出し後にWBD16株が付与されると思います。
0.8株ほど端数が生じると思うので、この部分が現金付与として証券口座に入金されるでしょう。
一般口座は特定口座とは違う
注意点は「一般口座」ということです。
おそらく多くの方が「特定口座」を使っているかと思います。私もです。
「源泉徴収あり」であればなおさら。基本確定申告しませんよね、楽です。
しかし、今回のスピンオフでは口座が移ります。
端数が生じるときはこの処置になるようです。
1=1の株式付与であればこうはならなかったようですが・・・。
ということで株式付与の後「売却」した場合、
一般口座での取引になり、確定申告必須です。
取得価額を計算し、損益を計算し、申告します。
楽天証券では、一般口座での資産は画面表示でも取得額単価は0円となるようなので、
ホルダーの方は今のうちにスクショとっておきましょう。
しかも一般口座に移った資産は、特定口座・NISA口座に移せません。
なんか急にめんどくさくなりますね・・・
AT&T・WBDをどうするか
もう時間はありませんが、
「一般口座めんどいぃぃ」という人や、
AT&TやWBDに「成長を感じない」という人は売却でしょう。
投資ブログなんか見ても売ってる人が多いですね。確かにいやでしょう。急に口座変わるし。
AT&T、今回のスピンオフ案件も決して前向きとは言えません。
不採算事業の切り離しですからね。
事業をうまく軌道に乗せられなかったわけです。
株価が伸び悩むわけだ。
ちなみにAT&TはNY市場。
WBDはNASDAQ市場に上場です。
良いニュースを上げるなら、
どちらもS&P500対象企業です、ということです。
私の方針
ホールドです。
個人的に放送・配信・ネットワーク関連は面白いと思ってます。
IP(知的財産)を持っているという認識です。
メタバースにも乗れると思いますし、なんだかんだ米国で通信を牛耳る1社だと思ってます。
配当は減りますが「3%」は超えます。十分高配当です。
さらにWBDもいます。
付与された株の値上がりも期待できます。
何よりここまで悲観的な声で、「売り」を言われると逆に持ってたいです。
「悲観の中で買い、楽観の中で売る」というやつです。
バフェットの有名なやつです。
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